AIキーボードとは:考えること以外を、スマホにまかせる
揺れる電車で、長いLINEに返信しようとしています。親指が隣の文字にすべる。変換候補をめくって、正しい漢字を探す。読点を入れたい場所に戻って、カーソルを合わせる。書けた文面はどこかぶっきらぼうで、言い方を考え直す。降りる駅に着いても、まだ送れていません。
AIキーボードは、この手間をまとめて引き受けます。AIキーボードにできること、いまのスマホでそのうち何が使えるか、そして全部を一つでこなす方法を見ていきます。

AIキーボードにできる5つのこと
これまで「賢いキーボード」といえば、予測変換が上手なキーボードのことでした。でも時間がかかっているのは、言葉を選ぶところより、その前後です。打ち間違い、誤変換、句読点、言い方の直し、ほかの言語への置き換え。AIキーボードは、書き始めから送るまでをまとめて引き受けます。目安は次の5つです。
- 話した言葉を、句読点の入った文章にする。
- 誤字や誤変換を、文章ごと直す。
- 口調を書き換える。丁寧に、短く、やわらかく。
- ほかの言語に置き換える。
- 人の名前や仕事の言葉を覚える。
いま使っているキーボードと見比べてみてください。中でもいちばん時間を減らすのは、1つめの声です。
いまのスマホに入っているAI機能は、どこまで使える?
文章を直すAIは、新しい機種のキーボードに入り始めています。お使いの機種で使えるものを確かめてください。
iPhone
iPhone 15 Pro以降はApple Intelligenceの「作文ツール」が使えます。文章を選んで「校正」をタップすれば誤字が直り、「フレンドリー」「プロフェッショナル」で口調が変わります。音声入力はどのiPhoneにもあり、「自動句読点」をオンにすると句読点が入ります。
Pixel
Pixel 9以降などではGboardの「文章作成ツール」で、校正、言い換え、口調の変更、短縮ができます。音声入力はPixel 6以降の「高度な音声入力機能」で句読点が自動で入ります。
Galaxy
Galaxy AIに対応したS23以降、Z Flip5とZ Fold5以降では、キーボードから校正、文のスタイルの変更、翻訳ができます。
人の名前や仕事の言葉は、どのスマホでも辞書に登録できます。
こうして見ると、文章を直すAIは新しい機種に限られ、しかも直せるのは打ち終えた文章です。一文字ずつフリックして変換する手間は、そのまま残ります。そして声の入力は、Pixel以外のAndroidでは句読点が入らないまま。GboardのGoogle Playのレビューには、こう書かれています。
句読点が入ればさらにグー!!
打つより3倍速く、整った文章が届くAIキーボードは?
AIキーボードでいちばん効くのは、直す機能より声です。スタンフォード大学などの実験では、スマホで話して入力するほうが、打つより約3倍速いという結果が出ています。
Aqua Voiceは、その声を送れる文章にして届けます。ボイスメッセージを録るつもりで話して、終わったらタップする。開いているアプリの入力欄に、句読点が入り、漢字に変換された文章が入ります。「えーと」「あの」のようなつなぎ言葉は省かれ、文法も整います。
えーとね電車が1時間遅れたんだけど宿が駅のすぐ近くだったからまあよかったかな2日目はあの山のほうまで行ってみたら風はすごかったけど景色が最高で寒さなんて忘れちゃった今度は一緒に行こうね
App Storeには、Aqua Voiceで話したままのレビューを投稿し、最後に「↑ここまで、一切修正なし」と書き添えた人もいます。
打った文章の誤字や口調を、ひと言で直すには
声を出せない場面もあります。会議中、静かな車内、隣で子どもが寝ているとき。そんなときはいつものキーボードで打ち、仕上げをAqua Voiceにまかせます。文章を選んで「編集」をタップし、どう直したいかを話すだけです。
ごめん昨日返信できなくて一日実家にいたいた土曜日映画どうかなひまだったら
誤字はないのに、言い方がきつい。そんな文章も打ち直す必要はありません。
報告書今日中に出してください期限昨日でした
「短くして」「箇条書きにして」「英語にして」と言えば、長さも形も言語も変わります。書き換わるのは選んだ部分だけで、ほかはそのまま。よく使う名前や仕事の言葉は辞書に登録しておけば、話したときもその表記で入ります。
iPhoneに、声で書いて声で直すキーボードを足すには
iPhoneでは、Aqua VoiceがそのままAIキーボードになります。話せば句読点の入った文章が届き、文章を選んで頼めばその場で書き直されます。iOS 17以降のiPhoneならApple Intelligenceがなくても使え、話すときと「編集」を使うときだけ地球儀キーで切り替え、文字を打つときはいつものフリック入力に戻ります。
- App StoreからAqua Voiceを入れて開きます。
- 案内に沿って、「設定」でAquaのキーボードとフルアクセスをオンにし、マイクを許可します。
- Aquaの設定で、話す言語を「日本語」か「自動検出」にします。
- 入力欄で地球儀キーを押してAquaに切り替え、マイクをタップして話します。マイクのセッションを始めるたびにAquaのアプリが一瞬開くので、元のアプリに戻れば、そのままキーボードから話せます。
次の長いメッセージは、話して、ひと言で整えるだけ。Aqua Voiceを入れて試してください。
iPhone版Aqua VoiceAndroidで、いつものキーボードにAIを足すには
Androidでは、Aqua Voiceはキーボードを置き換えません。入力欄をタップすると、いつものキーボードの横に小さなボタンが出ます。フリック入力も変換も今までどおりで、話したいときと直したいときだけボタンを使います。Android 10以降で使えます。
- Google PlayからAqua Voiceを入れて開きます。
- 案内に沿って、ユーザー補助とマイクを許可します。
- 話す言語を「日本語」か「自動検出」にします。
- 入力欄をタップし、キーボードの横のAquaボタンをタップして話し、チェックマークで確定します。直したいときは、文章を選んで「編集」をタップします。
慣れたキーボードはそのままに、声とAIを足せます。Aqua Voiceを入れて、最初のメッセージで違いを確かめてください。
Android版Aqua VoiceパソコンでAIの音声入力を使うには?
MacやWindowsなら、日本語に強いTypelessがいちばんの近道です。考えながらまとまりなく話しても、言い直しや「えーと」が消え、段落や箇条書きまで整った文章になって入ります。
次の長いメールで試してください。
Mac・Windows版Typeless



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